28日奥陰
2月中旬からずっと休み無しで労働して27日の晩、東京から高速ぶっ飛ばして家に戻って2時間ほど寝て早朝、二口に出勤。林道は案の定、ところどころ雪が無くなってるのでスキーじゃなく歩きで正解だった。林道までは小雨だったが奥陰への急登から雪に変わる。で今日は楽しみにしてた仮称Aルンゼ。V字ルンゼよりさらに左側の場所にある。仮称Aルンゼは出だしの15mくらいが見えてその上はルンゼが右に曲がってるらしくどうなってるか先がわからない。出だしの15mも氷が下まで届いていないから登れるかどうかわからない代物。不安であると共にそれが楽しみ。僕がリード。ちょっと氷を登り、ツララの根元にスリングをタイオフ。直上できそうもない氷なので右の岩に登路を探る。ここでドライツーリングテクニックが役立つ。4級+ぐらいだから冬壁ならさっさとアブミ使う場面かもしれないけどドラツーでじわじわ登りながら薄い氷にアイスフックをコンコンと打ち、クラックにエイリアンねじ込み、ナイフブレードをカンカンと打ち込む。プアプロだけどこれで一安心。チムニー状をバックアンドフットで登り氷に移る。短くてショボイかもしれないが僕にとっては非常におもしろいクライミングだ。自分でプロテクションを取りながら登るミックス、こういうのをやりたかったんだ。初見でテンションかけずに登れてうれしい。後は緩傾斜からプロテクションの取れないグサグサの氷雪壁を登り、50m一杯でピッチを切る。2ピッチ目はH兄貴。85°7mくらいの氷からゆるい傾斜の氷が続き20mでブッシュ。懸垂2発で下降。WI4M5-かな。(いい加減なグレードです)次にその左にある仮称氷A。下部は氷が完全につながってるというよりところどころ張り付いてるという感じの氷。もう少し離れて写真撮ったらB◆Dかシャルレのカタログに載ってそうな氷でカッコ良い。H兄貴リードだが今日のH兄貴の登りは冴えがない。いつもならアックスをブンブン振り回し大量の氷を破壊しながら豪快に登るのだが。結局、アックステンションかけながら登る。50m。アックステンションかけずにフォローしてみたがなかなかおもしろい氷だ。仙人沢の糸滝上氷柱よりちょっとやさしいくらいの感じだ。H兄貴がこれから会社行って仕事するなどと言い出したので本日はこれで終了。林道まで降りると全く風もなく暖かいから不思議だ。今年は暖冬だと言うけど奥陰エリアは今日も風ビュービューで寒かった。このくらいの標高になると空気の層というか流れが違うのかな?
今日登って感じたこと。
Aルンゼ登ってるときミックスクライミングやってて良かったーと思ったね。フリークライミング(スポートクライミング)のテクニックがビッグウォールやアルパインクライミングに還元されて近年素晴らしいクライミングが行われているようにスポートミックスで培われたドライツーリングテクニックがアルパインクライミングに生かされればおもしろいクライミングが創られていくんじゃないかと改めて思った。雪山、冬山でアックス&クランポン(ピッケル、アイゼン)は我々クライマー、アルピニスト(登山者)の手や足の延長であり体の一部だと再認識した。だからアイスクライミングやミックスクライミングでテンションかけずに登ったらフリーで登ったって断言しても良いと思った。二口の氷はアックステンションで登ったもの、初めからフリーで登ったもの、あとでフリーで登りなおしたものがある。アックステンションで登ったものは僕自身がフリーで登り直したいと思った。



写真左から:仮称Aルンゼの出だし。仮称氷A。2月初旬に偵察したときの仮称氷Aと仮称Aルンゼの全景。
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